マリアンヌ

愛し合った2人が結婚し、子供が生まれる。

言葉をしゃべり、初めて歩くといった子供の成長を見守るかけがえのない幸せな時間は、同時に戦争の時代の中にあった。スパイという特殊な任務で、作戦行動を通じて知り合った2人には常に危険な環境にあったとも言えます。

妻マリアンヌに2重スパイの容疑をかけられ、無実を証明しようとするが、結果的には徒労に終わる。戦争という自分の意志ではコントロールできない状況を、自らの運命として決着をつけた後、残された者たちは失った時間を取り戻そうとするが、こぼれれ落ちた運命は取り戻せない。欠落した人生を歩むしかないのです。

戦争に翻弄される主人公はまた、たくさんの敵兵士を撃ち殺している。倒された敵兵士にも、両親がおり、兄弟、妻子がいたはずだ。映画では一つ一つの物語では語れないが、ドイツ側スパイの一人が投げかける一言に集約させています。

観客の私は、戦争の中で見せる普遍的な幸せや、愛情を感じる度に涙がこぼれます。

苛烈な中で生まれた命、慈しむ心、手放さざるを得ない幸せを思う度に泣けてくる。終映後も止まらない涙は、帰り着く車の中でもまだ続きました。